こんにちは。木村です。
ゴールデンウィークも終わってしまいましたがいかがですか?あまり天気も良くないし気分も上がらないですね!(やけくそ)
そんな気分を元に戻してくれそうなイベントがここ1ヶ月の間にいくつかありますが、その中で先陣を切ってMicrosoft Build 2018が開幕しました。
今回は、1日目の基調講演などであった発表内容の中から、Azure関連の気になるアップデートを取り上げます!
コンテナ(Docker/Kubernetes)
今が旬のコンテナ周りは、様々なアップデートがありました。
- Azure Container InstancesがGA (よく見たら先月の話ですね)
- Azure Container Registry
- Geoレプリケーション(Premium SKUのみ)がGA
- コンテナービルドのプレビュー公開
- Aqua及びTwistlockとの協業によるイメージ脆弱性検査のプレビュー公開
- Azure Kubernetes Service
- 改名(元Azure Container Service)
- ノードやコンテナ毎の稼働状態や、ログを横断的に検索できる機能のプレビュー公開
- Windowsコンテナ対応
- Azure DevOps ProjectsがAKSサポート
- Azure Dev Spacesのプレビュー開始(プライベート)
個人的にはACR上でイメージのビルドが出来るようになったのが面白いです。ローカルでビルドしてプッシュしてという手順を省略できますし、時間がかかるものもリモートでお任せできますし、尚且つお値段もお手頃です。
あとは、Azure Dev Spacesも楽しみですね。基調講演を見るとVisual Studioといい感じに統合されていたので開発やデバッグがかなりやりやすくなりそうです。
そういえば、GoogleもマネージドKubernetesの名前をつい先日を変えたばかりですが、これを追った形のような気がします。(Google Container Engine→Google Kubernetes Engine)
App Service
App Serviceも色々ありました。
- Web Apps for Containerでマルチコンテナ対応
- App Service EnvironmentのLinux対応がプレビュー公開
- 自己診断機能(App Service Diagnostics)がFunctionsやASE、App Service on Linuxへ対応
- App Service on LinuxへのSSH/SFTP接続やリモートデバッグが可能に
- App Service on LinuxでのAuthentication/Authorizationの利用がプレビュー開始
詳細はこちら。
自分もその1人ですが、マルチコンテナ対応はお待ちかねだった方も多そうです。全部突っ込んだ1つのコンテナ作った上でデプロイするという事をせず、よりコンテナを生かしたアプリケーションを構築する事ができるようになります。
また、Docker ComposeかKubernetes Podの書き方が使えるようなので、両方対応しているのは慣れ親しんだ書き方が使えますね。
Azure Functions
新たな言語サポート追加のような機能追加よりは、現時点の機能強化に重点を置いた感じでしょうか。
- Durable FunctionsがGA
- 自己診断機能のサポート
- Application Insightsとの統合
- Event Gridとの密な連携
詳細はこちら。
Durable FunctionsのGAも大きいですが、Application Insightsが使えるようになったのが大きいかなと思います。
ログ追うのは少し大変で見づらいなと個人的には思っていましたので、Application Insightsを使えるようになる事で今まで以上にデバッグもしやすくなりそうです。
DB(CosmosDB/SQL Database)
CosmosDBのアップデートが多かったです。そういえばCosmosDBは1周年だそうで。
- Bulk executor LibraryがGAに
- マルチマスターサポートのプレビュー開始(プライベート)
- VNETサービスエンドポイントがGAに
- データベース単位でのRUの共有化が可能に
- SQL DatabaseでAzure ADを使って認証する際にMFAを利用可能に
Cognitive Services
Cognitive Servicesも負けず劣らずアップデート多いなと思ったんですが、21種類あるそうなのでそれもそうだという感じですね。
- Computer VisionのOCRに新言語追加(日本語あり)
- Custom Visionにオブジェクトを識別したりできる機能の追加
- Contents Moderatorでテキスト分類の提供を開始
- Speech To Text/Text To Speechでカスタムモデルを利用可能に
- リアルタイム音声翻訳機能のカスタマイズが可能に
- Translator Text APIの更新
- 等々
詳細はこちら。多いですね。
自分たちで機械学習しなくても恩恵にあずかれるのはいい流れだと思います。
そろそろ使い始めないとなとは思っていますが、多すぎてどれから手を出していいのか迷っています。
その他
この他にも色々気になる発表がありました。
- Azure CDNでVerizon(S1)/Akamai(S2)に加えてMicrosoftのCDN(S3)をプレビューで提供開始
- Event Gridの機能強化とリージョン追加(日本東西も)
- Blockchain Workbenchがプレビュー開始
- Visual Studio Live Shareがパブリックプレビューに
- 他にも、IoTやAI Platform等々。たくさんあるので参考リンク参照
MicrosoftのCDNは気になる所ですね。値段的には変わらないようですが、既存のCDNとどれだけ差が出てくるのでしょうか。
おわり
という訳でBuild 2018の1日目の発表から気になる部分をピックアップしてお送りしました。
やはりAI・機械学習関連やコンテナ周りは今一番ホットな分野なのでかなり力を入れているのが伝わってきました。
もちろんそれだけに止まらず、既存のサービスについても様々なアップデートがあり、日々進化し続けているんだなというのを感じる事ができました。
早速色々試してみたいのですが、Dev Spacesのような早く試してみたいやつに限ってまだプライベートプレビューだったりするので、早く試せるようににならないかなと思いながら過ごす日々が続きそうです。
参考
Microsoft Build Live 2018
Microsoft Build ライブ配信
Cloud Platform Release Announcements for May 7, 2018 | Cloud Platform News Bytes Blog
Microsoft Build 2018 Day 1 Keynote | ブチザッキ
Microsoft Build 2018 Day 1 リンク集的なの | ブチザッキ
[速報]Azure Container Service(AKS)がAzure Kubernetes Service(AKS)に改名。Windowsコンテナにも対応開始。Build 2018 - Publickey